皆さまこんにちは。
東京クロコダイルでございます。
東京は徐々に涼しくなってきました。
秋口から革製品の業界は本格的に忙しくなっていきます。ユーザー様にご満足いただけるご提案ができるよう引き続き色々取り組んでまいります。
お客様よりたまに『東京クロコダイルで気軽に使えるようなラインナップも加えてほしい』とのお声をいただきます。
私たちとすれば革の王様であるクロコダイル製品を気兼ねなくお使いいただくのが理想です。ただ、TPOやその日の気分によってお財布や小物を使い分けたいとおっしゃられるお気持ちもとてもよくわかります。
また、従来の牛革を中心とした皮革と異なる位置づけの爬虫類皮革製品とはどのようなものなのか興味をお持ちの方もいらっしゃるかと思います。
東京クロコダイル公式サイトのトップページにアップしている映像をご覧になっていただいた方はお分かりかもしれませんが弊社(セイジョ)は高級皮革では日本髄一の取り扱い素材のバリエーションを誇っています。
現在、東京クロコダイル製品はクロコダイル革、エレファント革でのラインナップです。
+αで高級皮革製品の魅力をどのようなかたちで具現化し発信していくか考え、革の染色から裁断、縫製、販売まで携わるというメリットを活かせるリザード革のシリーズを新たに加えていく結論になりました。
※過去にもお取り扱い実績はありますが今回の生産で完全リニューアルします。
リザードレザーはファッション性も高く、定番で人気のある素材です。
牛革や合成皮革の型押し(エンボス加工)もクロコダイル同様メジャーになっています。型押しでも意外とよくできているものが多いので意図的に型押しを選ばれる方以外は本物かどうかの見極めに注意が必要です。
東京クロコダイルでこれから使用するリザードは革で皮革製品として使用さるものとしては最高ランクに位置する東南アジア原産のリングマークトカゲです。名前の通り、背中の中心にリング状の天然の模様があるのが一番の特徴です。
素材としてはクロコダイルと比べ、きめの細かい鱗模様でさりげなく違いを主張するというイメージ、インパクトの大きいものが多いエキゾチックレザーの中では比較的上品な風合いです。
革の仕様としては背中が中心にくるフロントカットもしくはベリーカット、お腹が中心にするバックカットがあり、仕上げの加工は一般的にマット(つや消し)とシャイニング(つや有り)とこの点はクロコダイル革と似たラインナップとなります。
一般的にリザードは染色前のクラストと呼ばれる状態で輸入されます。

輸入されたクラスト(なめされ染色前の状態)
こちらは背中の鱗模様の部分が中心にくるフロントカットと呼ばれるものです。画像ではわかりませんが加工、染色前の状態だとかなり硬い(パリパリの状態)です・・・。
ここから国内の染色工場で染色加工が施されます。※染色のプロセスも改めてご紹介できればと思います。
このリザード革を使用し、浅草の職人が丹精込めて製作する東京クロコダイル人気のプラチナメイドシリーズで発信できればと考えております。
9月15日現在、裁断まで済ませましたのでその途中経過をご紹介いたします。
雰囲気だけでも伝わりましたら幸いです。
カラーラインナップは他にもご用意したのですが今回は定番のマットのブラックとナチュラルの画像を・・・。

革の中心のみをとことん贅沢に

左右のバランスが見事なセンター取りです

ご覧のとおり1匹分の革でメインの1枚しか取れません。後は引手がつくれるくらいです。
厳密に言うと内装の見付けに使用する付属の革が足りませんのでお財布を1点製作するのに約1.5枚の革を要します。

こちらがリングマークトカゲの天然の模様を活かしたナチュラルカラーになります。
見た目は先ほどご紹介したクラストに似ていますがしっかり加工されていますのでしっとり滑らかな質感です。
内装革はブラックのゴート(ヤギ)革とブラックのシャンタン生地を使用します。ゴートは適度な光沢感とバランスよくシボが入っていて高級感があります。せっかくメインに高級皮革のリザード革を使用していますので内装の素材もしっかりこだわらないと逆に勿体ないですよね?
これから縫製に入っていきます。
ご期待いただいて大丈夫です(笑)
まだ販売までは時間はかかるかと思いますがもうしばらくお待ちくださいませ。
以上、東京クロコダイルでした。